遺産の評価

相続人間で、遺産を公平に分配するためには、その前提として遺産の価値を把握しておく必要があります

評価の基準時

遺産の価格をいつの時点で評価するかについては、相続開始時と考える説と遺産分割時と考える説がありますが、遺産分割時とするのが実務の大勢です


不動産の評価

遺産のうちで最も評価が争われるのは  不動産、特に土地です

不動産の評価方法としては、以下の3つの方法がありますが、対象不動産の類型に応じて、これらを併用するなどして、総合的に判断します。

比較法
同種、同規模の不動産が市場において取引される価格との比較において価格を算定する方法

収益還元法
当該不動産を利用することによってどの程度の収益が得られるかに着目して、その収益を期待利回りで除して資本還元することにより価格を算定する方法

原価法
当該不動産の再調達原価について減価修正して価格を算定する方法

しかし、これらの方法を実践するためには、専門知識を要するため、簡易な方法として、地価公示価格、地価調査標準価格、相続税路線価、固定資産税評価額等を参考とします。


株式の評価

上場株式

実務においては、遺産分割時に最も近接した時点での最終価格(終値)によって算出することとし、日刊新聞や東京証券取引所のホームページのマーケット情報を検索するなどして評価額を定めています。


非上場株式

以下のように、会社法上の株式買取請求における価格の算定や税務上の評価の基準である財産評価基本通達によって採られている方法を参考にします。

1 会社法上の株式買取請求における株価算定方法
純資産方式
会社の総資産価格から負債等を控除した純資産価格を発行済株式数で除して評価する方法

配当還元方式
会社の配当金額を基準として、これを発行済株式数で除して評価する方法

類似業種比準方式
会社と類似する業種の事業を営む会社群の株式に比準して評価する方法

④収益還元方式
将来の予想年間税引後純利益を資本還元率で除したものを発行済株式数で除して評価する方法

混合方式
これらの方法を組み合わせて評価する方法

2 税務上の評価基準
相続人が同族株主になる場合、会社を大中小の区分に分け、大会社は類似業種比準方式(選択により純資産方式も認める)が適用され、中会社は類似業種比準方式と純資産方式とを併用して計算し、小会社は純資産方式によるものとされています。同族株主にならない場合は、配当還元方式によるものとされています。


ただし、当事者間で価格の合意が成立しない場合には、公認会計士等の専門家の鑑定を必要とする場合が多いです。


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相続人になれない場合 相続できる財産
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